新燃岳が噴火
6年ぶりに噴火しました。最近は徐々に活動が活発化してきており、噴火警戒レベルも上がってきていたので、予想通りといえば予想通りですね。
また、周辺の空港や航空基地からも火山灰の存在が報じられました。
火山灰と航空機についてはあっさりですが以下の過去記事を。
今後の注意点など
噴火を受けて、霧島山(新燃岳)では噴火警戒レベルが「3(入山規制)」に引き上げられました。(気象庁 | 噴火警報・予報)
噴煙が増加しているほか、火山性微動も多く・大きくなり、山体の膨張も継続しているようで、噴火活動はほぼ間違いなく活発化していきそうなので、近隣の方は十分な準備と警戒が必要になりそうです。
気象台では、
- 火口から概ね 2km の範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石や火砕流に警戒
- 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が風に流されて降るおそれがあるため注意
- 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意
するよう呼びかけています。空振については、音が届かないようなかなり離れた場所でも条件によっては感じられることもあるようです。
周辺で火山灰を観測
周辺、特に山の北東側では降灰していると思われます。
今日はまだ小規模ですが、南西からの風に流されて、宮崎県の新田原基地でも短時間ながら降灰が観測されました。桜島は今年も散々噴火していますが、新田原で降灰が観測されるのはもちろん今年初めてです。
- RJFN 110500Z 12009KT 090V150 9999 VA FEW030 SCT050 28/19 Q1014 RMK 1CU030 3SC050 A2996 ASH FALL(日本時間14:00に降灰の通報)
- RJFN 110600Z 15010KT 9999 FEW030 SCT050 28/19 Q1014 REVA RMK 1CU030 3SC050 A2995(同15時には降灰終了の通報)
また、降灰はないものの、宮崎空港(RJFM)や鹿児島空港(RJFK)の METAR でも火山灰の存在を報じました。こちらは桜島の噴煙についても併せて報じており、範囲が広かったり板挟みになったりしています。以下は一例。
- RJFM 110000Z 28004KT 240V310 9999 FEW030 25/21 Q1017 RMK 1CU030 A3004 VOLCANIC ASH CLOUD S-W(宮崎空港 日本時間9:00 南〜西に火山灰雲)
- RJFM 110100Z 14005KT 9999 FEW030 26/21 Q1016 RMK 1CU030 A3003 VOLCANIC ASH CLOUD SE-S AND W-NW(同10:00 西〜北西に火山灰雲)
- RJFK 110200Z 16004KT 090V200 9999 FEW030 26/19 Q1017 RMK 2CU030 A3005 VOLCANIC ASH CLOUD NE AND S(鹿児島空港 日本時間11:00 北西と南に火山灰雲)
- RJFK 110800Z 27006KT 9999 FEW030 SCT040 25/18 Q1016 RMK 1CU030 3CU040 A3000 VOLCANIC ASH CLOUD NE(同17:00 北西に火山灰雲)
火口と上記観測点の位置関係も載せておきます。
山については、赤が 噴火警戒レベル3(入山規制)、黄色が 噴火警戒レベル2(火口周辺規制)です。
今後大規模な噴火が発生した場合には、風下では降灰による影響が出る可能性があります。地上交通にも影響が出ますし、空港や航空路にも影響がでるかもしれません。
降灰の方角や範囲は風向きによって変わるので、噴火した際は 気象庁 | 降灰予報 も参考にしましょう。
また、火砕流や降灰の1次災害に加え、その後雨が降るような場合には土石流などの2次災害にも注意が必要になります。